演奏技術編8日目:即興で考える簡単なギターソロ・フレーズ
バンドのアレンジなどでギターソロやフレーズを考えることはよくあります。 またセッションということで、即興、いわゆるアドリブで他の人と音を合わせることもありますね。 ところが、いきなりギターでメロディを弾くといってもどう弾けばよいのか分からない・・・ということもあるかもしれません。 そこで今回は即興でのギターソロ・フレーズに使える簡単なギターリフの考え方を紹介します。
マイナーペンタトニックを使ったアドリブギターリフ
今回紹介するアドリブでのギターソロの考え方で、大きなウエイトを占めているのがマイナーペンタトニックスケールを使用することです。 マイナーペンタトニックスケールとは、マイナースケールの2度と6度の音を抜いた、5音で構成されるスケールのことです。 一言で言えば、曲のキーがCだった場合に、「ラ」「ド」「レ」「ミ」「ソ」の5音を適当に使ってギターを弾くことです。
マイナーペンタトニックスケールを使えば即席ギターソロ
このマイナーペンタトニックスケールの音を適当に組み合わせて即興で弾くだけで、だいぶギターソロっぽく聴こえます。 チョーキングやスライドを組み合わせれば、さらに良くなります。 実際に数え切れない多くの曲のギターソロでこのマイナーペンタトニックスケールは使われています。 言うなれば、ギターソロのセオリーともいえるかもしれませんね。
「ソ#」「ド#」を使えば更に格好良く!
そんなAマイナーペンタトニックスケールに「ソ#」「ド#」の音を組み合わせて使えば、更に格好良くセクシーなギターのアドリブ・即興が出来るようになります。 主にソ→ラ、ド→レのつなぎ音として使うと非常に効果的だし、指癖で弾けるので簡単に速弾きチックなギターソロ・フレーズが出来ます。 またレ→ミのつなぎとして「レ#」を使っても面白いと思いますので、一度試してみてくださいね。
もちろんCメジャー以外のキーでも使えます
サンプルでは全てCメジャーのキーの場合で説明しましたが、キーが変わってもマイナーペンタトニックスケールのルート音(Cメジャーの場合ならA)を曲のキーによって合わせれば、他のキーでも同様に使えます。 主なキーで使える音についてざっくりと紹介します。
- ルート音:G(#が1つのキー)
- 「ミ」「ソ」「ラ」「シ」「レ」の5音
- ルート音:D(#が2つのキー)
- 「シ」「レ」「ミ」「ファ#」「ラ」の5音
- ルート音:A(#が3つのキー)
- 「ファ#」「ラ」「シ」「ド#」「ミ」の5音
- ルート音:E(#が4つのキー)
- 「ド#」「ミ」「ファ#」「ソ#」「シ」の5音
- ルート音:F(♭が1つのキー)
- 「レ」「ファ」「ソ」「ラ」「ド」の5音
即興・アドリブを覚えることで大きく成長
即興・アドリブというのは、多少なりともの音楽理論、フレットとドレミの割り当て、さらに発想力や速弾き能力が問われるなかなか高度なギタープレーです。 そのため、即興やアドリブでギターリフ・フレーズが弾けるというのは、初心者の方と中級者以上の大きな壁になると思います。 これを難なく出来るようになれば、バンドのギターとしての構成力やアレンジ力の向上、ギタリストとしての引き出しが豊富になり、ギタリストとして大きな成長になるはずですので、是非とも取り組んでいっていただければ嬉しいです。
この講座のポイントはココ!
アドリブでのギターソロを考える場合、マイナーペンタトニックのスケールを軸にすると即興で弾きやすい。
マイナーペンタトニックスケールとは、マイナースケールの2度と6度の音を抜いた、5音で構成されるスケールのこと。 キーがCなら「ラ」「ド」「レ」「ミ」「ソ」の5音を使えばギターソロっぽいのが簡単にできる。
マイナーペンタトニックの5音に加えて「短6度」「短2度」を使うと更にロックっぽいアドリブが可能になる。 キーがCなら「ド#」「ソ#」のこと。
マイナーペンタトニックによるギターソロのアドリブはもちろん、Cのキー以外でも使用できる。 ルート音に対して「5度」「6度」「1度」「2度」「3度」の音を使えば問題ない。
即興・アドリブにはある程度の音楽理論やギターの音階の知識が必要になる。 そのため、アドリブができるようになれば、バンドマンとしてのアレンジ力などが大きく向上する。