86日目:スタンダードな構成!4ピースバンドの演奏のポイントやコツ
今回はバンドのメンバー構成でもとてもスタンダードな4人バンドの演奏のポイントやコツについて話したいと思う。
よろしくお願いしますー。
ボーカルが楽器も演奏するかで全く別物
4ピースバンドについては、大きく分けて2種類のメンバー構成になる。 [ドラム・ベース・ギター/キーボード・ボーカル]という構成と、[ドラム・ベース・ギター/キーボード・ギタボ]という構成だね。 この2つで違うところはどこだろうか?
ボーカルとギタボですよね。 ボーカルが歌に専念するか、ギターやキーボードなど楽器を演奏しながら歌うかで違いがあります。
その通り。 楽器が一つ少ないか多いかというのは、演奏の中身が全く別物になる。 その影響力は非常に大きい。
3ピースと同じ音数
ボーカルが歌だけに専念する場合は、楽器の音数はドラム・ベース・ギター/キーボードとなり、これは3ピースバンドと同数になるんだ。 ギターが演奏に専念できる分、多少は自由度がある。 だけど楽器の音数という意味では3ピースと全く同じ。
3ピースだとメンバーのトライアングルな配置や距離感が格好良かったけど、4人もいるけど音は変わらないというのは何だか不思議ですね。
この構成だと、全てのパートが独立して自分の役割というものがあるから、「みんなで一つのものを作り上げる感」はとても感じることが出来る。 一方、人数が増えた割には3ピースと同程度の音しか出せないというもどかしさもあるね。
音圧を意識した音作り・アレンジを
3ピースだと音圧が軽かったり、伴奏の音数が少なくても違和感はなかったけど、4ピースで人数が増えたのに、音圧が少ないと見た目と演奏のギャップが目についてしまう。 アレンジや音作りでは音圧を意識して取り組むことがコツだ。
音圧を意識というと・・・ギターは特に音の芯を残した音作りにした方が良いということですか?
なかなか視点が鋭いね。 ギターの歪み具合を抑えたり、ピックアップをセンターにして音圧を稼いだり、トレブルを下げてミドルを上げることでどっしりとした音にするのも有効だね。 音作りだけでなく、アレンジについても、高音域を多用せずに中音域に軸を置いて考えることも大切だ。
ボーカルのパフォーマンス力も問われる
ボーカルが歌に専念する構成だと、歌に集中できる反面、歌を歌っていない時にはパフォーマンス力も問われる。 ギターボーカル/キーボードボーカルなら演奏していればよいけどね。
それすごい分かります。 イントロとか間奏とかギターソロとか手持無沙汰で何をすればよいのか分からなくなりますもん。 正直、相当恥ずかしいです。。。
激しく動けばよいって問題でもないけど、ずっとただ棒立ちって訳にもいかない。 バンドの世界観をうまく表現しつつ、恥ずかしさを捨てて、成りきることが大切。
いかにもロックバンドという構成のギタボ版4ピース
一方、[ドラム・ベース・ギター・ギタボ]という構成は、いかにもロックバンドという構成だね。 The BeatlesやGLAY、BUMP OF CHICKEN、Mr.Childrenなどギタボを含む4ピースバンドというのはプロのバンド・アーティストでも多い。 ギター2本のどちらかをキーボードやアコギにすることで、ぐっとポップバンドらしい構成にもなるので、バンドの個性や演奏の自由度の幅を広げやすいのが特徴だ。
音圧も演奏の幅も充実
ギタボの4ピースバンドだとベース・ドラム以外の楽器が2つあることになるので、さまざまな演奏が出来るのが何よりの強み。 単純に本数が増えることで音圧が増えるし、ボーカル側の楽器がコードを主に受け持つことで、もう一人のギター/キーボードはバンドの色付けに専念できるから、バンドの個性も打ち出しやすい。
二人の音が被らないように注意
せっかくギターが二人いるのに同じような音色で同じようなパートを弾いてしまうと、音が被ってしまい演奏がゴチャゴチャになってしまう。 それぞれのギターのキャラクターを明確にすることで、スッキリとしたサウンドになるように心がけよう。 これは音作りはもちろん、アレンジも同様。 リードギターはリフやアルペジオ、高音域を中心にして、サイドギターはバッキング、中低音を軸にしたアレンジにするというのは、よくある方法だけど非常に有効だ。
ギター&キーボードの構成ではこの問題は生じずらいが、ギターとキーボードは音の出方が違う点に注意しよう。 ギターはアンプ&スピーカー、キーボードはスピーカーから出すことが多いので、音量バランスには気を使う必要がある。 特にギターの音が大きすぎてしまわないように気を配ろう。
個人的にはギタボ版が一番バランスのよい構成
ここからは個人的な考えになってしまうけど、ボーカルがギタボorキーボードボーカルである4人バンドという構成が一番バランスがよい構成だと思っている。 これよりも人数が少ないと、演奏面での制限が多いし、これよりも人数が多いとサウンドのバランス取りや整理も大変になるし、ステージでの配置もゴチャゴチャしやすい、スケジュール調整など人数が多い故の悩みも出てきやすい。
演奏や見た目のバランスと自由度が、高い次元でまとまっているということですね。
もちろん、この構成が一番良いという意味では言っていないけど、もしバンドの構成にこだわりがないのであれば、とりあえずはギタボありのスタンダードな4人編成のバンドで始めてみてはどうだろう。
◆まとめ
今回の講座『スタンダードな構成!4ピースバンドの演奏のポイントやコツ』
- 4ピースバンドは、 [ドラム・ベース・ギター/キーボード・ボーカル]と[ドラム・ベース・ギター/キーボード・ギタボ]という構成に分かれる。
- ボーカルが楽器を演奏せずに歌に専念する場合には、演奏人は音圧が軽くなってしまわないように、音作りやアレンジに気を配ろう。
- ボーカルが楽器を演奏する場合は、演奏の自由度や音圧はとても高くなる。しかし、ドラム・ベース以外の楽器同士の音が被ってしまったり、どちらかを掻き消してしまうくらいの音量差にならないことに注意しよう。